動き始めなければ何も変わらないということ
先日、会社で毎週行っている会議中に議長から"ある提案"があった。
提案と言うより、宿題と言った方が表現が正確かもしれない。
それは、「現在の仕事の進め方を改善する方法を考えてこい」というものだ。
どこの会社でもあるであろう状況だと思う。
さて、日頃から問題意識を持つように心掛けている私なので、その提案には特に反対する理由もなかった。
いや、むしろ自分の気付いている問題点や課題を広く周りに知ってもらい、日々の業務改善を図ることのできる「大きなチャンス」であると捉えていた。
その宿題の提出方法は、「メールで送信しろ」というものだった。
数日後、意気揚々と私はその宿題の作成に取り掛かった。
作成を始める前に、作成を始める前に、「まずはざっくりテーマを挙げて、そこから少しづつ掘り下げて行く」という方針も決定した。
あとは、それに従ってトピックスを出して、そこに説明を肉付けしていくだけだ。
現状の問題点を挙げて行くのは、なかなか楽しいものがあった。
自分の周りで起きている問題点から始まり、徐々に視野を広げて行く。
そうこうしていると、だいたい10個前後のトピックスを挙げることができた。
1人で挙げる項目の数としては妥当なラインだ、と思った。
その中には、自分がずっと問題があると思っていたことや、普段の自分では気付かないような新鮮な視点もあった。
そこに挙げられたトピックを眺めて、「なかなかのものじゃないか」と悦に入っていた。
しかし次の瞬間、私はあることに気付いてしまい、激しいショックに見舞われた。
さっきまで意気揚々と筆を走らせていたその改善案。
自社ではまだ実用レベルになっていない技術を活用したものや、具体的な手順まで詳細に記されているものもあった。
実行に移すことができれば、かなりの改善が見込める、申し分の無い内容だった。
「そんなに素晴らしい内容なら、敗北感を感じることはないじゃないか」と、思われるだろう。
目の前の紙に記されている、その改善案・具体策。
そのどれ1つとして、自分で行動したものが無かったのだった。
そう、どれ1つとして。
冒頭にも書いたとおり、これまで自分は「周りよりも問題意識を持っている、意識の高い人間(笑)」と思っていた。
「これだけ問題意識を持って、ことあるごとに周りに対して問題点の情報共有を行ってきたのに、どうしてこの状況は変わらないんだろう?」
などと、本気で思っていた。
どれだけ心で強く思ったとしても、周りに情報を伝えていたとしても、問題点を多く書き出すことができたとしても、今の自分の置かれた状況は何一つ変わらないということ。
考えてみれば当たり前のことが、分かっていなかった、という事に大きなショックを受けたのだ。
また、行動せずに問題点の列挙だけで自己満足していた自分自身にも失望してしまった。
しかし、失望するだけであれば、状況は今日までと何ら変わらない。少なくとも、自分で紙に書いた内容についてだけは、行動に移そう。
自分の書いた考えが全て正しい保証は無いが、何もしないよりは幾分かはましだと思う。
まずは、タスク管理のできるWebアプリでも作ってみようと思う。とりあえず、レンタルサーバーをとってみた。やるぞー!